介護

あなたは、老老介護という言葉を聞いたことがありますか?その名の通り、高齢者が高齢者の介護をすることです。老老介護は、介護と同じく誰にも起こりうることなのですよ。

老老介護の原因と対策は何でしょうか?まだ元気なうちから理解していないと、大変なことになるかもしれません。少し暗い話になってしまいましたが、今から対策をすることはできます!

この記事では、老老介護の原因や対策を紹介しています。100歳以上の高齢者の、長寿の秘訣も紹介していますので、合わせてご覧ください。

老老介護の原因、平均寿命と健康寿命に差がある

寿命

医療の発達により、日本人の平均寿命はどんどん延びてきています。これは一見、喜ばしいことのように感じますよね。しかし、よく考えなければいけないのは「健康寿命との間に差が出るようになってきた」ということ。健康寿命とは、介護を必要とせず普段の生活ができる年齢的な制限のことを言います。

日本人男性の場合、平均寿命が79.55歳なのに対して健康寿命は70.42歳です。つまり、およそ9年開いているということですね。女性の場合、平均寿命が86.30歳で健康寿命は73.62歳です。こちらは、およそ12年開いています。

ということは、男女ともにおよそ10年程度は要介護になる可能性があるということです。10年介護することを考えたら、気が遠くなりますよね。この、10年間をどう過ごしていくかが今後の課題でもあるのです。

親の介護が始まったときには40代だった子どもも、介護が長引くにつれて50代、60代と歳をとっていきます。子どもが歳をとったからといって、必ずしも介護が終わるとは限りません。そうして、老老介護に入ってしまうのです。

施設を利用することを考えても、多くの場合入所の順番待ちをすることになるのが現状。待っている間に、子どもも歳をとってしまうケースもあります。

老老介護にならないために健康寿命を延ばす

認知症

介護が必要になる理由は、主に以下の4つです。

  • 認知症
  • 脳卒中
  • 転倒や骨折
  • 高齢が原因の衰弱

毎日の食事に気を配り、糖尿病や高血圧に気をつけることで脳卒中の予防にも繋がりますよ。生活習慣病を予防し、認知症も予防していきましょう。

普段の生活習慣で、食事や運動に気を配って改善していくことにより脳の活性化にも繋がります。認知症を早期発見できれば、症状を改善できたり進行を遅らせたりできるケースもありますよ。

認知症だけではなく、骨折や転倒、衰弱の予防も必要です。ロコモティブ症候群とは、運動器に障害が起きて日常生活が難しくなる状態のことを言います。平均寿命が延びている分、ロコモティブ症候群への対策も必要になってくるわけですね。

スクワットは、寝たきりの予防にも効果が期待できます。以下で、スクワットの手順を解説します。

スクワットの手順

スクワット

スクワットの手順
  1. 肩幅より広めに足を広げる
  2. つま先を30度くらいの角度に開く
  3. 息を吐きながらお尻を下にゆっくり下げる
  4. 息を吸いながら、お尻をゆっくりと元に戻す
  5. これを1セット5回から6回する。1日3セット行う。

最近では、運動中の心拍を測定できるスマートウォッチも機能が充実していたりデザインがかっこよかったり凄いですよ!好きなデザインのスマートウォッチを使えば、運動も楽しくできるのはないでしょうか?

認知症を予防するには?

運動

ここでは、認知症をもう少し掘り下げて見ていきましょう。認知症の予防には、先ほどお伝えした生活習慣病の予防以外にも4つのポイントがあります。

  • 運動すること
  • 達成感を味わうこと
  • 他の人と交流すること

運動することは、ロコモティブ症候群のほか認知症にも効果が期待できます。なぜなら、そもそも身体を使うこと自体脳が機能しているからです。運動をすることは、脳を刺激し活性化することにも繋がります。

また、運動器を患っていて動きに制限がかかると、生活の幅が狭くなりますよね。その場合、認知症になれば症状が急に進んでしまうケースも多いのです。健康に生きるためには、いかに運動が大事なのかを物語っていますね。

そして、達成感を味わうことも何より大事です。予防法自体が、どんなに優れた最新のものだったとしてもやっていて充実感がなければ取り組むこと自体もしんどいですよね。楽しく取り組みながら「あぁ、充実した1日だった」と感じた方が、効果も期待できると思いませんか?

他人と交流することも、認知症予防には欠かせません。人間は、社会的動物だと言われているので他人と交流することが他の何より脳を刺激します。おすすめなのは、同じく認知症予防をしている仲間と交流することです。仲間と交流して成績を発表することにより、長続きしやすいですし楽しく取り組めるでしょう。

介護者の負担を減らすことはできる?

介護サービス

在宅での介護は、肉体的にだけではなく精神的にも負担が大きくかかります。そこで大事なのが、「介護者がいかに負担を減らすか」ということです。ここでは、介護者が負担を軽くするためにできることをいくつか紹介しましょう。

  1. 介護サービスを利用しよう
  2. 介護される方の気持ちを知ろう
  3. もう頑張れないならその気持ちをしっかり伝えよう

介護サービスを利用するのがおすすめです。高齢者と離れられることにより、介護する側も休憩を取ることができますよ。1泊2日から利用できるショートステイなどもあります。ご自身が元気なうちから、どのような介護サービスがあるのかある程度知っておくことは大切なことです。

次に、介護される側の気持ちを知ろうということ。介護をしてもらうことに対して、情けなさや申し訳なさを感じる人が多いといいます。

たとえば、認知症の人が自分の排泄物で壁などを汚してしまうことには、排泄物自体が何なのか認識できていないケースもあります。このような背景を知れば、なぜそんな行動をするのか理解できますよね。

そして、もう限界だ、頑張れないと感じたら訪問介護のスタッフなどに「助けて欲しい」という意思をはっきり伝えてください。助けを求めることは、あなたのためだけではなく高齢者の方のためにもなることを覚えておきましょう。

元気な100歳の秘訣とは?

食事

最後に少し、希望のある話をします。長寿の秘訣には、主に食事があるようです。具体的には、

  • たんぱく質をしっかり摂る
  • 食事を誰かと一緒に摂っている

が挙げられます。詳しくみていきましょう。

歳をとると、肉よりももっと食べやすいものを食べたいと思う人も多いと思います。若いときは、新陳代謝が活発であったり体の成長に必要であったりしてタンパク質をたくさん摂った方が良いと思いますよね。歳を摂ってくると、「若い時ほどタンパク質を意識しなくてもいいのでは」と考えていませんか?

しかし、高齢者の場合健康寿命を延ばすためにもタンパク質の摂取が大切だと言われています。100歳以上の高齢者は、一般的な日本人と比較しても摂取しているタンパク質の割合が多いのです。さらに、摂取するタンパク質は動物性タンパク質が多い傾向にあります。

このことから、長寿の方は肉や魚を積極的に食べていることが分かりますね。成長期の子どもだけでなく、身体がもう成長しない高齢者にとってもタンパク質は大事な成分なのです。

そして、何を食べるかも大事ですが、誰かと一緒に食べているか?も忘れてはいけない要素のうちの1つ。元気な100歳の方の多くは、誰かと食卓を囲んで食べているのです。家族や友人と話をしながら食事をすれば、1人の食事よりも美味しく感じますよね!