50代に入るとよりリアルさを増してくるのが60代からのセカンドライフではないでしょうか。職場環境により70代も現役続行という場所も多くなるとは思われますが、全ての職場で適応されるとは言い難いでしょう。
人生100年時代に突入と叫ばれている現在、60代半ばからの人生はまだまだこれからと言っても良いですよね。シニア世代が近づいてきている50代から次のライフスタイルを見据えておいた方が良いと言えるでしょう。
そんなことは分かっているの。でも何をやりたいのか、何が出来るのかが漠然としているの。と感じている人も多いはず。そこで今回は、自分を見つめ直す棚卸方法について触れていきましょう。
自分を知れとは言うけれど
問題解決や新規プロジェクトの際に用いられる棚卸。在庫管理の事でないのはビジネスに身を置く方ならばピンときていると思いますが、簡単に言うとこの手法を自分自身に当てはめてみるのです。
このとき最初のポイントとなるのが、自分自身を客観的と申しますか俯瞰的に見る事が大切と言えるでしょう。趣味、やりたい事は決まっている方はすでに方向性が決まっているので、このステップは必要ありません。
棚卸のファーストステップは自分を知る事です。ほとんどの場合、他人の事はよく見ていますが、自分の事は実際よく分かっていないもの。そんな事はないという声も聞こえてきそうですが、だとすればこの記事タイトルに興味を抱いてはいないはずです。
また、自分を知れとはよく聞くけれど、曖昧で分からないなという方もいるでしょう。例えばこれが起業における自分の棚卸ならば、自分の可能性や強みを引き出す事になります。セカンドライフに向けての棚卸もこれと同じと捉えて良いでしょう。
これまでの生涯を振り返り、自分が抱いている興味や関心、強みなどを客観的に引き出します。これをもとに、自分が何をやりたいのか、自分にはやれるのかを見極めていくのです。
自分の棚卸は正しいで順で進めよう
誤った手順を何度繰り返しても成果が得られない。これは至極当然ですよね。やれる事、やりたい事を見つける棚卸も同じで正しい手順を踏まなければ、堂々巡りを繰り返すだけ、ただ時間を浪費するばかりです。中にはこの堂々巡りをしている事に満足感を覚え、自分は頑張ったと感じてしまう人もいるようですが、全く方向性が決まっていない事に気が付くべきでしょう。
棚卸を進めるうえで大切なのが、必ず手書きで書き留める事です。いやいや、そんなの頭の中で十分という方もいるかもしれませんね。確かに後でお伝えする書き出すもの思い浮かべる事は可能でしょう。
ただ、それらを記憶、整理し自分の方向性を探っていくのは難しいと言えます。頭の中で堂々巡りに終始するだけになってしまうのです。パソコンに打ち込むのも一つのやり方ですが、打ち込みや変換に意識が割かれ集中力が低下してしまいます。
アナログ最強とは言いませんが、手を動かす事は脳をより活性化せます。パソコンは書き留めた内容の最終的な整理のときに活躍してもらいましょう。
何を書き出すのか
やれる事、やりたい事を見つける為に何を書き出すべきなのでしょう。この点については、様々なアドバイスが挙げられており、それを応用・発展させた個々の書き方があります。ただ、比較的共通しているのは、子供の頃からを振り返っている点です。
そんな昔の事は覚えていないという方もいるでしょう。でも子供の頃にハマった遊びや、感動した事は記憶の中にあるのではありませんか。夢中になって遊んだのはドキドキやワクワクがあったからですよね。
ドキドキやワクワクは強いインパクトを与えるもの、成長していく過程で影響を及ぼしている原体験と言っても良いでしょう。また、とても感動した映画や書籍、音楽も書き出すリストに書き留めていきましょう。
社会人となってからは勿論、学生時代を含めて人から頼まれた事を書き出すのもポイントの一つ。中には不愉快な思いをした頼まれごともあったかもしれませんが、淡々と書き出していくのです。
夢中で楽しんだ遊び、感動したジャンルや内容を書き出す事で、自分でも気が付いていない関心や興味の方向性を探りだしていきましょう。また、頼まれごとの傾向を分析していくと、
自分ならではの強みが浮かび上がってくるはず。他者からの本気の頼み事というのは、この人なら出来る、やってのけられると思われている証ですものね。
集中と分散、そして第三者の声
集中と分散、なにやら投資の手法や心構えをイメージしがちですが、これは自分の可能性を見つける為にも大切なワードなのです。人によっては音楽を聴いたりテレビを見たりというケースもあるようですが、基本的に書き出すときには短時間でも集中した方が良いでしょう。
分散とは時間的分散、一気に書き上げ進めるのではなく、少しずつ嫌だった事も含めて書き溜めていきましょう。また、少し時間を置くと別の視点や見解が生まれてくる可能性があります。勿論、新たな視点や見解も書き加えておきましょう。
もっとも、書き進めた時点においても方向性が定まらない人もいるはずです。つまり堂々巡りをしてしまうわけですね。この場合に参考となるのが第三者からの声です。何も深刻に話す必要はありません。
例えば棚卸で浮かび上がった趣味や副業、ボランティア活動について、自分がどう思っておるのかを話してみるのです。相手と会話のやり取りをする事で自分の思いの再確認へと繋がります。
気の置けない相手ならばいざ知らず、あまり関係のない人に話を振るのは抵抗がという方もいますよね。ただ、先入観のない客観的な言葉を求めるならばやむを得ないところ。どうしても駄目だという場合には、知人の中でも客観性に優れた人に話を振ってみましょう。
自分の可能性を導き出そう
自分の棚卸をするのは、自分自身の可能性を導きだす為です。シニア世代だからと物事への挑戦を諦めてしまうのは、どう考えてももったいないですよね。趣味が毎日の生活に張りを与える事はご存知でしょう。
趣味の世界は多種多様、棚卸によって導き出された方向性の中からちょっとでも面白そうだ、やってみたいなというジャンルにチャレンジしてみてください。また、現在の職場を離れても、何かの仕事をしていたいようだという思う方もいるでしょう。
実際、セカンドライフに自ら起業する方は少なくありません。このような方は50代から徐々に準備を進めていきましょう。自分がイメージした方向への副業を開始するのです。語学が得意な方は翻訳を、手先が器用な方ならばオリジナルアイテムの販売などですね。
勿論、現在のスキルとは全く関係のない分野へ挑戦する事も可能です。こう考えるとちょっとワクワクしてきませんか。自分のチャレンジ精神の方向性を見定める為にも棚卸の方法を活用してみてください。
まとめ
人生は永いもの、60代かの暮らしに活力がなければあっという間に衰えてしまうでしょう。活力を得るにはワクワクやドキドキが欠かせません。年齢を重ねると新しい物事への挑戦が億劫になるのは確かです。
しかしながら、このタイトルに関心を覚え時間を割いてくださった方は、チャレンジ精神を失っていないはず。ただ、自分は何が出来、何をやりたいのかがはっきりしていないだけなのです。
50代はまだまだ現役世代、忙しい日常の連続である事は承知しています。ただ、1日の中の僅かな時間、自分と向き合ってみてはいかかでしょうか。
“シニア世代も挑戦し続ける生活・やれる事、やりたい事を見つける棚卸方法” への1件のフィードバック