貯金

50代ともなればある程度の貯金や資産を持っているもの、確かに一昔前まではそうであったでしょう。子供の頃に定額貯金に10年預けておけば倍近くになるからと、おじいちゃんやおばあちゃんに教えられたという方もいるのではないでしょうか。

ところが時代は変わり、昨今は低金利時代ですよね。預けておいても意味がないと感じる方もいるでしょう。人によっては貯金そのものが出来ないという方もいるようですね。ただ、シニアライフへと移る60代から先の人生をイメージしてみてください。

貯えが全くない将来、ちょっと怖くなってきませんか。宵越しの銭は持たねえという主義も魅力的ではありますが、貧困老人へまっしぐらのスタイルとも言えるのです。

貯蓄ゼロの方がいる現実

貯金ゼロ

金が全てではない、確かにおっしゃる通りです。健康も人間関係も人生には欠かせない要素ですね。しかしながら、退職後の生活準備資金がゼロというのは余りにもリスクが高すぎるのではないでしょうか。

金融資産非保有という現実

いや、そもそも50代で貯蓄ゼロってあり得るのという方もいるでしょう。2019年の世論調査では約3割の単身世帯が「金融資産非保有」と回答しており、現在では限りなく4割に近づいていると捉えられています。

人によっては職場・収入環境の激変により、貯金を取り崩し生活費へ充てゼロという方もいるでしょう。ただ、多くの方は貯金が出来ないもしくは貯金し始めても続かず辞めてしまうのです。

貯金がゼロという方には共通している特徴があります。まず、この共通項を知り、自分に当てはめてみましょう。

貯金ゼロの人の特徴・その1 お金を使うことが大好き&見栄っ張り

外車

自分で稼いだお金だもの好きに使わせてよ。正論ですし、このフレーズを言われると基本的に誰も反論は出来ないでしょう。確かにドーンとお金を使うことは満足感にも繋がり、快感も得られますよね。

買ったばかりなのに好きなブランド品の新作を目にすると、後先考えずに購入してしまう傾向が強いタイプと言えるでしょうか。また、限定セールや「○名様限り」という言葉にも反応してしまう人とも言えるでしょう。

また、少々見栄っ張りというか親分肌気質も影響している場合もあります。これは、お金を使うのが大好きというよりも、やむを得ずというニュアンスも多分にあるのですが、50代ともなれば部下を連れて食事や飲み会というケースもあるでしょう。

支払いに関して上司たるものが部下にという考え方は理解出来ます。また、俺に任せろというシーンは確かにかっこいいですものね。ただ、毎回自腹を切っていては支出ばかりが増えていってしまいます。

貯金ゼロの人の特徴・その2 なんとかなるさ思考の持ち主

ポジティブ

なんとかなるさ思考の持ち主、このパターンの方結構多くいるのではないでしょうか。いや、実際に今まで何とかなってるからなぁという声も聞こえてきそうですね。好きに使っても家賃は滞りなく支払い各種保険もクリア出来てるしと。

確かに現役世代の今はなんとかなっているでしょう。基本的に毎月給料を手にしてますし、不確定ながらもボーナスも支給されているはずです。勿論、退職後も数年間は今までのスタイルを維持出来るはずです。

ただ、定年後はそれまでのような定期的な収入は確保されませんよね。アルバイト、非正規で収入を得ることは可能ですが、今までと同じような収入を確保することは難しいと言えるでしょう。

職場や経歴によって退職金には違いはあるでしょうが、何れにしても老後資金の目減りは避けられないのです。多少の楽観主義は決して害にはなりませんが、貯金ゼロのなんとかなるさ思考は、将来的に高いリスクを抱えているのです。

この他にも、貯金の必要性を感じてはいるが実践しないタイプもいます。地道にというよりも、おいしい儲け話に飛びついてしまう傾向が強いと言えるでしょう。

なぜ、貯金ゼロが問題なのか?

何故

極端な話しとなりますが、定年退職後に貯金が全くいらない人、困らない人は莫大な退職金を受け取る人か、退職のタイミングで莫大な遺産を贈られた人くらいでしょう。莫大な退職金となると極めて限られた人でしかありませんし、そうそう都合良く、莫大な遺産が入ってくるはずもありませんね。

生活レベルの低下を余儀なくされる

現役時代はまだしも貯金がゼロでシニア世代に突入した場合、生活レベルの低下を余儀なくされるでしょう。年金が頼りにならないことはご存じのことと思います。また、ニュースで話題となった老後2000万円問題も現実的な課題、あくまでも試算の範囲ですが年金とは別に2000万円相当が老後に必要とされているのです。

貯金があれば、老後の生活水準を極端に下げなくても生きていくことは可能。また、突発的なトラブルやアクシデントでお金が必要な時にも、自分の資金で対応することが出来るのです。

50代において貯金ゼロが危険なこと、貧困老人の道へ繋がることは十分に分かった。では、どのように貯金していけば良いのかさっぱり分からない。きっとこうなりますよね。ただ、いきなり貯金ゼロの50代が、1億円を目標にするのは些か無理があります。不可能ではありませんが、十分な入金力は勿論のこと資産を失うリスクを伴うでしょう。

何よりもまず、基本的な貯金の仕方を学ぶべきです。とても地味、エキサイティングな出来事など全くないと言っても間違いないでしょう

どのように貯金していけば良いのか

貯金する

50代からでも、貯金・金融資産を作っていくことは可能、今までの生活スタイルを改善していけば良いのです。もっとも、貯められない人にとっては、なかなか難しいものではあるのですが。

基本中の基本

お金を貯める基本中の基本は、無駄にお金を使わないことですよね。当たり前なことを思われるかもしれませんが、この基本が出来ていないため現在貯金がゼロなのです。たとえ少額でも給料からの一部を預ける、無作為に使っていたお金を貯めておくことがポイント。

それまで自分では出来なかったのだから無理という方もいるかもしれませんね。そこで利用するのが自動引き落としです。給料が振り込まれる口座から決まった日に、決めた金額を定期預金や定額貯金に移し替えるのです。

複利は人類最大の発見とも言われていますが、ここでは複利計算をせずにシンプルに進めていきます。仮に50歳から65歳まで資産減少リスクの少ない貯金で計算してみましょう。月々5万円を預けたとします。

5万円×12回ですから年間60万円という金額になりますね。次に60万円×15年間ですから単純に900万円の金融資産を手にすることが出来るわけです。勿論、人によっては月5万円なんて無理という方もいるでしょう。

反対に10万円ぐらいは可能という人もいるはずです。心配することはありません。自分の収入に合わせた積み立てを進めていけば良いのです。

まとめ

億単位の資産形成は難しくとも、50代から一定額の資産を作り上げることは十分に可能です。無駄遣いを抑え時間を味方にする、とてもシンプルな方法ですが、効果はお伝えした通り。

貯金可能な額を知るためには、「収入-支出=貯蓄」を理解することでしょう。収入から生活に必要な支出を引いた金額が自由に使えるお金です。今までは「収入-支出=浪費」だった図式を見直し切り替えていきましょう。

株式や債券などに投資をすることはリスクを確かに貯金よりもリターンを増やす結果をもたらします。ただ、これらの投資も10年20年といった長期保有を前提としています。短期的なリターン、キャピタルゲインを求める方法は投資ではなく投機であり、資産を大きく減らす可能性がとても高いと言えるでしょう。

ギャンブル性が強く、お金を貯められない人がハマりやすい傾向もあります。焦ることはありません、まずはお金が貯まる仕組みを作り上げことを第一としましょう。