高齢化に伴って、充実していく高齢者向けの制度。いろいろな種類があって、違いが分かりにくいですよね!
違いをしっかりと理解しておかないと、後で「こっちの方が合っていたのかも・・」と後悔することになるかもしれません。
この記事では、「サービス付き高齢者向け住宅」についてメリットやデメリットを紹介しています。記事の最後に、「介護付き有料老人ホームとの違い」や「サービス付き高齢者向け住宅に入居するさいの流れ」も解説しています。合わせてご覧ください。
サービス付き高齢者向け住宅は自由度が高い
サービス付き高齢者向け住宅のメリットとして、自由度が高いところが挙げられます。外出だけではなく外泊もほとんど自由。そのうえ、友人やご家族も自由に遊びに来られるのです。
サービス付き高齢者向け住宅は「介護を必要としない自立した高齢者」を対象としている住居です。入居者が主に介護を必要としないからこそ、自由な生活が実現できるのでしょう。
自由度の高さは「外出に制限があるかどうか」だけではありません。キッチンの付いている建物も多いです。ですから、自炊も可能ですし有料で食事提供サービスを受けることもできます。
それに、現在サービス付き高齢者向け住宅の数は増えてきています。そのため、物件の条件もたくさん種類がありますよ。部屋の大きさから、キッチンや浴室、トイレも専用と共用があるなど・・いろいろな条件の中から選べます。
サービス付き高齢者向け住宅に住んでいる人の中には、ご近所の方と趣味の習い事に通っているという方もいらっしゃいます。
このように、
- 自立した人が安心のサービスを受けられて
- 今まで通りの生活もできる
ここが、サービス付き高齢者向け住宅のメリットです。
サービス付き高齢者向け住宅は、「自立していて、自分のペースで自由な暮らしがしたい」と考える人におすすめですよ。
高齢者に向けた施設である
サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者に向けた施設です。そのため、以下の特徴があります。
- 高齢であることを理由に入居を断られない
- バリアフリー構造である
普通の賃貸住宅の場合、高齢者が入居しにくい住宅もありますよね。特に、「60歳以上の、高齢者のみの世帯は不可」としている住宅や「生計中心者が離職者の場合は不可」としている住宅は少なからずあります。
高齢化に伴い、「高齢者だから入居を渋る」という大家さんは減ってはいるものの、まだそのような住宅もあるようです。
しかし、サービス付き高齢者向け住宅は主に高齢者を対象とした施設。そのため、「高齢者だから」という理由で強制退去させられたり、入居を渋られたりすることがありません。そこは安心ですね。
そして、施設内はバリアフリー構造です。緊急通報装置が設置されていたり見守りセンサーがあったり。高齢者が暮らしやすいように配慮されているだけではなく、見守る立場である高齢者のご家族も安心できる施設なのです。
高齢者本人が、まだ自分で身の回りのことをこなすことができて介護付き有料老人ホームへ入ることを拒否しているご家庭もあるでしょう。これは、見捨てられる不安や、今までの生活を続けたいという意思から来ている場合も多いです。
そんな時は、「サービス付き高齢者向け住宅に入る選択肢もある」と提案してみるのもいいのではないでしょうか?
介護レベルが高くなれば住み続けるのが困難
サービス付き高齢者向け住宅のデメリットには、要介護レベルが高くなると住み続けることが困難であることが挙げられます。
「介護付き有料老人ホームとの違い」の項目でも紹介しますが、サービス付き高齢者向け住宅の対象者は主に、「介護を必要としない自立した」高齢者なのです。
サービス付き高齢者向け住宅では、看護師の常駐が義務付けられているわけではありません。老人ホームのように、常に介護スタッフが常駐しているわけでもないので介護が必要になると、外部の在宅サービスを個別で契約することになります。
サービス付き高齢者向け住宅でも種類があり、「介護型」はその施設のスタッフから介護付き有料老人ホームのようなサービスが受けられますよ。
「介護型」では、以下のサービスを施設スタッフから受けられます。
- 身体介護
- 生活支援
- リハビリ
しかし、「一般型」のサービス付き高齢者向け住宅に入居している場合、上記は全て外部サービスを使うことになり費用がかさむのです。
とはいうものの、一般型のサービス付き高齢者向け住宅の場合、初期費用が0~数10万円と少ないのが特徴。細やかなサービスが少ないこともあり月額費用も低いです。そのため、身体の状態に合わせて住み替えを前提に選ぶこともできますよ。
「終の棲家を決める」というよりも、「合わなくなったら住み替えを検討する」という気持ちで選んだ方が少し気軽に選べるのではないでしょうか。
介護付き有料老人ホームとの違いは?
「介護付き有料老人ホームと、サービス付き高齢者向け住宅って何が違うんだろう?」と気になりますよね。入居対象者以外にも違いがありますので確認してください。
介護付き有料老人ホームの特徴
- 対象者・・主に「介護を必要とする高齢者」
- 目的・・介護や生活支援を受ける
- 費用・・入居一時金は0円~数千万円 月額費用は15万円から40万円
- 入居の条件・・原則として65歳以上。要支援1から要介護5
サービス内容は、食事、排泄、入浴といった介護サービスの他健康管理など
つづいて、サービス付き高齢者向け住宅の特徴を確認しましょう。
サービス付き高齢者向け住宅の特徴
- 対象者・・主に、「介護を必要としない自立した」高齢者
- 目的・・さまざまな生活支援サービスを受けて生活する
- 費用・・敷金は家賃の2ヶ月~5ヶ月分 月額費用は10万円~30万円
- 入居の条件・・原則として60歳以上 主に自立から軽度の要介護
サービス内容は、生活相談や生活支援、安否確認など
このように確認すると、2種類の施設は同じ高齢者向けでも対象者や目的が違うことが分かりますよね。
入居までの流れについて
新しいことを始める時は、何でも不安ですよね。ここでは、サービス付き高齢者向け住宅への、入居までの流れを解説します。施設により異なるかもしれませんので、詳しくは入居を予定している施設にお問い合わせください。
- 問い合わせ
- 住宅を見学する
- 必要書類を記入・提出
- 入居者と面談
- 入居の通知が届く
- 契約
- 入金
- 入居
まず、興味を持ったサービス付き高齢者向け住宅へ電話で問い合わせをします。担当のスタッフに従って住宅見学の日程や詳しい内容の説明を聞いてください。
実際に、本人・その家族に住宅を見学してもらいます。パンフレットやホームページからは伝わらない環境やイメージなどをしっかり確認しましょう。また、不明な点がありましたら都度スタッフへ伺ってくださいね。
見学をした上で入居希望の場合、入居に必要な書類を記入して提出します。入居者の普段の生活を聞くことが大事なので、固くならずに気楽に答えるようにしてください。
面談後、入居の可否決定の通知が届きます。
入居の意思が固まったら、正式に入居申し込みをします。必要書類や、保証人などをたてる必要のある住宅もありますので指示に従ってください。
入居金を入金したら、契約した入居日から入居可能です。
まとめ
サービス付き高齢者向け住宅について紹介しました。メリットもあればデメリットもあるので、両方を理解した上で入居を考えることをおすすめします。
老後については、考えることが多すぎてどうすればいいのか分からないこともたくさんあると思います。しかし、あなたの周りには相談できる家族や、資格を持ったプロの方達がいますよ。それに、老人ホームなどの介護施設を探す専門のサイトなどもあります。
答えの出ないことを1人でずっと悩むよりは、周りに目を向けて相談してみてください。あなた1人では考え付かなかった提案があるかもしれませんよ。
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